Lunar Mystical Logo Menu opener

キング牧師と公民権運動:音楽とモニュメントが訴えるものとは?「The Embrace」の是非と、スポーツ界が動いた「キング牧師の日」

モータウン、キング牧師、そしてアート…音楽と公民権運動の深い繋がりを紐解く。デトロイトの自由への行進を記録したモータウンの歴史的貢献から、物議を醸すキング牧師夫妻の記念碑「The Embrace」まで。スポーツ界がキング牧師の誕生日を祝うよう働きかけたエピソードも。人種差別撤廃への闘いと、その記憶を刻む表現方法が、今、問いかけるものは何か。

キング牧師と公民権運動:音楽とモニュメントが訴えるものとは?「The Embrace」の是非と、スポーツ界が動いた「キング牧師の日」

📘 この記事で分かる事!

💡 モータウン・レコードはキング牧師の演説を収録し、公民権運動を音楽で支援しました。

💡 ボストンに設置されたキング牧師夫妻の像「The Embrace」は、デザインを巡り論争を呼んでいます。

💡 NFLは、キング牧師の生誕日を祝日にしないアリゾナ州でのスーパーボウル開催を拒否しました。

それでは、音楽とモニュメント、そしてスポーツを通して、キング牧師の功績と人種差別問題についてさらに詳しく見ていきましょう。

モータウンとキング牧師:音楽と公民権運動

モータウンとキング牧師の関係は?

公民権運動支援

1960年代、公民権運動は音楽を通して人々の心に響きわたりました。

モータウン・レコードは、その最前線にいました。

キング牧師の「私には夢がある」演説から年首都ワシントンで人種融和を訴え大規模集会:東京新聞デジタル
キング牧師の「私には夢がある」演説から年首都ワシントンで人種融和を訴え大規模集会:東京新聞デジタル

✅ ワシントンで人種差別に抗議する大規模集会が開催され、数千人が集まりました。

✅ この集会は、1963年の「ワシントン大行進」を記念して催されたもので、キング牧師がリンカーン記念堂前で「私には夢がある」と演説したことを再現しました。

✅ キング牧師の演説は、人種差別に対する非暴力運動に大きな転機をもたらし、翌年の公民権法制定につながりました。しかし、その後も社会の構造的な差別は続き、今年5月のミネソタ州での黒人男性の殺害事件などをきっかけに、人種差別に対する抗議活動が再び活発化しています。

さらに読む ⇒東京新聞出典/画像元: https://www.tokyo-np.co.jp/article/51933

モータウンがキング牧師を支持したことは、音楽の持つ力を証明しています。

今の時代にも通じる、重要なメッセージですね。

モータウン・レコードは、マーティン・ルーサー・キング・ジュニア牧師の公民権運動を支持し、そのメッセージを世に広めるためにレコードに彼の演説を収録しました。

特に、デトロイトでの「自由への行進」を収録したアルバムは、モータウンの象徴的なレコードとして知られています

モータウンは、デトロイトの音楽を世界に発信し、人種統合が進んでいたデトロイトは、キング牧師の関心を集め、モータウンの成長を後押ししました。

デトロイトは、南部からの黒人移住者にとって北部でのより良い生活を求める場所であり、自動車産業の活況と人種間の良好な関係が特徴でした。

他の州とは対照的に、デトロイトでは政治家や警察署長も人種間の平等を支援しており、キング牧師の運動は、他の地域とは違った形で展開されました。

音楽が社会を変える力を持つって、すごくロマンチック!モータウンの姿勢、素晴らしいと思います!

論争を呼ぶモニュメント「The Embrace」

キング夫妻のモニュメント「TheEmbrace」はどんな愛を表現している?

抱き合う姿を抽象的に表現

キング牧師夫妻を称えるモニュメントが、デザインを巡って議論を呼んでいます。

その背景には何があるのでしょうか。

作品解説】ハンク・ウィリス・トーマス「抱擁」

公開日:2023/01/17

作品解説】ハンク・ウィリス・トーマス「抱擁」

✅ マーティン・ルーサー・キング・ジュニアとコレッタ・スコット・キングの抱擁を表現したブロンズ彫刻「抱擁」が、ボストンコモンに設置された。

✅ この彫刻は、キング夫妻のノーベル平和賞受賞後の抱擁を表現しており、キング夫妻の非暴力と連帯のメッセージを伝えることを目的としている。

✅ しかし、彫刻のデザインは、特にコレッタ・スコット・キングの親族から批判を受けており、一部からは「ペニスのようだ」との声も上がっている。

さらに読む ⇒アートペディア出典/画像元: https://www.artpedia.asia/the-embrace/

アート作品の解釈は人それぞれですが、見る人に様々な感情を呼び起こすのは、作品の力ですね。

ハンク・ウィリス・トーマスは、公民権運動の指導者マーティン・ルーサー・キング・ジュニア夫妻を記念して制作したモニュメント「TheEmbrace」について語りました。

このモニュメントは、キング牧師夫妻の愛をテーマにしたもので、1964年にキング牧師がノーベル平和賞を受賞した直後に撮影された、抱き合う夫妻の写真をもとに制作されました。

夫妻の顔はなく、腕だけで愛情あふれるしぐさを表現しているため、見る人が作品の中にいるような感覚を味わえることを目指したとトーマスは説明しています。

しかし、このモニュメントはSNSで性行為を表現しているとの批判が相次ぎ、トーマスが夫妻を意図的に侮辱したとの陰謀論も広まりました。

トーマスは、こうした批判について、作品が愛をテーマにしたものであることを強調し、見る人が作品の中にいるような感覚を味わえることを目指したと説明しました。

うーん、どうしてもあの形には違和感があるな…作者の意図は理解できるんだけど、もう少し客観的な表現方法もあったんじゃないかな?

次のページを読む ⇒

キング牧師夫妻の銅像「抱擁」が物議! 腕だけの表現が奇妙な形に見えると批判殺到。一方、NFLが祝日制定を促し、社会を変えたスポーツの力も。