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嶋田美子の個展『おまえが決めるな!』と中ピ連:自己決定権を問う展覧会とは?自己決定権とフェミニズム:嶋田美子個展『おまえが決めるな!』の見どころ

嶋田美子個展「おまえが決めるな!」開催!1972年の中ピ連に着目し、女性の自己決定権を問う。東大ゼミと連動した新作個展では、日本のフェミニズム・アートの先駆者である嶋田氏が、90年代からの潮流を振り返りつつ、未来への課題を提示。表現の自由、フェミニズムの歴史、そしてキュレーターの役割まで、現代美術の今を凝縮した対談も見逃せない。

嶋田美子の個展『おまえが決めるな!』と中ピ連:自己決定権を問う展覧会とは?自己決定権とフェミニズム:嶋田美子個展『おまえが決めるな!』の見どころ

📘 この記事で分かる事!

💡 嶋田美子の個展は、中絶禁止法に反対しピル解禁を求めた中ピ連に着目。自己決定権を訴える。

💡 写真、ペインティング、映像作品を通じて、中ピ連の活動と現代社会を対比し思考を促す。

💡 東大でのフェミニズム講義をまとめた新刊と連動し、日本のフェミニズムを解説。

本日は、嶋田美子さんの個展『おまえが決めるな!』について、詳しく見ていきましょう。

「おまえが決めるな!」:中ピ連と自己決定権

嶋田美子さんの個展「おまえが決めるな!」は何を訴える個展?

女性の自己決定権

本展は、1972年の中ピ連の活動を現代に蘇らせる試み。

女性の自己決定権をテーマに展開。

嶋田美子『おまえが決めるな!』オオタファインアーツ

公開日:2023/04/12

嶋田美子『おまえが決めるな!』オオタファインアーツ

✅ 嶋田美子の新作個展「おまえが決めるな!」は、1972年に設立された中絶禁止法に反対しピル解禁を要求する女性解放連合(中ピ連)を予言者として捉え直し、中ピ連の「闘う態度と精神」を現代に招魂することを試みる展覧会です。

✅ 嶋田は、性と生殖に関する女性の「自己決定権」を明確に主張した中ピ連の活動に先見の明と今日的な意義を見出しており、中ピ連がマスコミに過激でバカげていると評価されてきたことにも批判的な視点を持っています。

✅ 本展では、写真作品、ペインティング、映像作品を通じて、中ピ連の活動と現代社会における女性の権利やジェンダー平等の問題を対比させ、観客に思考を促すことを目的としています。

さらに読む ⇒(アートイット)出典/画像元: https://www.art-it.asia/top/admin_ed_pics/234524/

中ピ連の活動と、嶋田さんの展覧会への想いが伝わってきます。

自己決定権というテーマは、現代でも非常に重要です。

嶋田美子さんの個展「おまえが決めるな!」は、1972年に設立された「中絶禁止法に反対しピル解禁を要求する女性解放連合(中ピ連)」に着目し、性と生殖に関する女性の「自己決定権」を訴える個展

嶋田さんは、中ピ連が当時ウーマンリブ運動の中でも、性と生殖に関する女性の権利を積極的に主張していたことに注目し、現代においても重要な存在だと考えている。

中ピ連は、当時マスコミを積極的に利用し、代表の榎美沙子さんのトリックスター的な魅力も注目を集めていた。

嶋田さんは、今回の個展が、東大で留学生に日本のフェミニズムについて教えたゼミの内容をまとめた新刊『おまえが決めるな!東大で留学生が学ぶ《反=道徳》フェミニズム講義』(白順社)と連動していることを明かした。

中ピ連の活動、興味深いですね!自己決定権って、本当に自分の魂の声に耳を傾けることと繋がっている気がします。何かヒントがありそうですね!

フェミニズム・アートの歩み:嶋田美子と笠原美智子の出会い

嶋田美子と笠原美智子はどのように繋がった?

女性と戦争の作品を通して

嶋田美子さんは、日本のフェミニズム・アートを牽引。

笠原美智子さんとの出会いも重要です。

奈良美智のモノグラフからミヤギフトシ作品を俯瞰する論考、嶋田美子の『おまえが決めるな!』まで。『美術手帖』年月号ブックリスト
奈良美智のモノグラフからミヤギフトシ作品を俯瞰する論考、嶋田美子の『おまえが決めるな!』まで。『美術手帖』年月号ブックリスト

✅ 「奈良美智 終わらないものがたり」は、400点近い図版を通して奈良美智の主要な活動、影響を受けたアーティストや思想、作品に込められた政治的な側面などを分析しています。

✅ 「ミヤギフトシ 物語を紡ぐ」は、ミヤギフトシの多様な作品世界を、星野太、浅沼敬子、岩川ありさ、シュテファン・ヴューラーの論考を通して、個別の作品解説とともに俯瞰的に理解できる書籍です。

✅ 「おまえが決めるな!東大で留学生が学ぶ《反=道徳》フェミニズム講義」は、嶋田美子が東京大学で開いた留学生向けのフェミニズム講義を書籍化し、日本におけるフェミニズムの歴史を政治思想、表現史と絡めて解説しています。

さらに読む ⇒美術手帖出典/画像元: https://bijutsutecho.com/magazine/series/s12/28165

フェミニズム・アートの歴史を振り返ると、様々な表現方法があったことがわかります。

それぞれの作品から、多様な視点を感じます。

嶋田美子は1980年代後半から女性と戦争をテーマに制作し、日本のフェミニズム・アートの急先鋒を担ってきた。

一方、笠原美智子は、1991年の「現代女性セルフ・ポートレイト展私という未知へ向かって」や1996年の「ジェンダー記憶の淵から」展などを通して、日本の女性作家の作品を探し、嶋田の作品に出会った

自己決定権というテーマは、個人の自由を尊重する上で重要です。しかし、客観的なデータや根拠に基づいて議論を進めることも大切だと思います。

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90年代からの日本フェミニズム・アートを紐解く対談!表現の自由、自己決定権…嶋田美子の新作個展「おまえが決めるな!」の意義と見どころを語る。