「ケアリング/マザーフッド:「母」から「他者」のケアを考える現代美術」展とは?ケア、アート、社会問題を考える展示?水戸芸術館で開催中、ケアをテーマにした現代美術展
水戸芸術館で「ケアリング/マザーフッド」展開催! ケアという行為を、社会、そして自分自身と見つめ直す。フェミニズム・アートの視点から、女性に偏りがちなケアの概念を問い直し、アートを通して「つながり」を創出。マーサ・ロスラー、石内都ら15組のアーティストが、ケアの未来を共に考えます。あなたにとっての「ケア」とは? 問いかける、新たな視点。
💡 現代美術を通して、ケアの概念を再考し、社会におけるケアのあり方を問い直す展覧会です。
💡 フェミニズム・アートから現代アートまで、15組のアーティストの作品を通してケアの多様性を探求します。
💡 「母」という枠組みを超え、誰もが関わる「ケア」について考え、社会における課題を提起します。
本日は、水戸芸術館で開催中の『ケアリング/マザーフッド』展について、詳細を掘り下げてご紹介していきます。
「ケアリング/マザーフッド」展:現代美術を通してケアを再考する
現代美術で「ケア」を問う展覧会とは?
「母」の役割を超えたケアのあり方を考える
本展は、ケアの重要性を再認識させるもので、その多様な側面を浮き彫りにしているようです。

✅ 「ケアリング/マザーフッド:「母」から「他者」のケアを考える現代美術 ―いつ・どこで・だれに・だれが・なぜ・どのように?―」 は、15組のアーティストの作品を通して「ケア」のあり方を考える展覧会。
✅ フェミニズム・アートの開拓者から国内外の気鋭アーティストまで幅広い作家が参加し、家事労働や性別役割分担といった問題から、コロナ禍におけるケア労働の重要性、高齢者問題まで、現代社会における「ケア」の多様な側面を浮き彫りにする。
✅ 新自由主義と自己責任論が蔓延する現代社会において、個人の責任として「ケア」が押し付けられている現状を批判し、誰もが「ケア」と無関係では生きられないことを改めて認識させることを目指す。
さらに読む ⇒出典/画像元: https://www.tokyoartbeat.com/articles/-/caring-and-motherhood-arttowermito-exhibition-report-202302展示作品を通して、ケアの担い手である母親像だけでなく、個人としての姿にも焦点を当てている点が印象的です。
水戸芸術館現代美術ギャラリーでは、2023年2月18日(土)から5月7日(日)まで、ケアをテーマにした展覧会『ケアリング/マザーフッド:「母」から「他者」のケアを考える現代美術―いつ・どこで・だれに・だれが・なぜ・どのように?―』を開催しています。
本展では、国内外の15組のアーティストの作品を通して、ケアという行為が社会とどのように関係しているのか、そしてケアとケアに関わる人々との関係を問い直します。
特に、近代社会におけるケアが女性、特に「母親」の役割として押し付けられてきた歴史に焦点を当て、その幻想を解き放ち、ケアを「ひとり」ではなく「つながり」へと広げることを目指しています。
展覧会では、マーサ・ロスラー、ミエレル・レーダーマン・ユケレス、ホン・ヨンイン、二藤建人、本間メイ、石内都、マリア・ファーラなど、さまざまな視点からケアを描いた作品を展示します。
また、自身の人生を記録してきた「かおりさん」の育児日記を再読することで、個人の記録に焦点を当ててきたAHA![ArchiveforHumanActivities/人類の営みのためのアーカイブ]は、個人的な記憶とケアの関係を考察する作品「わたしは思い出す」を出品します。
この展覧会、すごく興味があります!現代社会では、どうしても個人の責任にされがちな『ケア』について、アートを通して深く考えられるって素晴らしいですね!
ケアの不均衡:女性に偏った責任と現代社会の問いかけ
ケアが家族制度の中で女性に偏っている現状を変えるには?
アートが問いかけ、考えるきっかけに
ケアの不均衡、特に女性に偏った責任という問題提起は、現代社会において非常に重要ですね。

✅ 本展覧会は、「ケア」を「ひとり」から「つながり」へとひらくことを目指し、15組のアーティストの作品を通して、社会とケア、そしてケアとその担い手の関係を解きほぐし、編み直すことを試みます。
✅ 特に、母親像に焦点を当て、母親としての役割ではなく、ひとりの人間としての「母親」や「ケアを担う人」に焦点を当て、ケアの担い手としての母親像を示すのではなく、ひとりの人間としての「母親」や「ケアを担う人」に向き合います。
✅ 展示では、1960〜70年代の第2波フェミニズムを背景に「ケア」に関わる行為を家庭内へ抑圧することに異議を唱えたアーティストの作品や、鑑賞者が実際に体験できる作品、家庭や工場で働く無償または低賃金の労働者に目を向けた作品など、多様な視点から「ケア」を捉え直す作品が展示されています。
さらに読む ⇒こここ個と個で一緒にできること。福祉をたずねるクリエイティブマガジン出典/画像元: https://co-coco.jp/news/caring-moterhood/母親像に焦点を当て、ケアを担う人々に寄り添った視点は、社会全体でケアを考えるきっかけになりそうです。
キュレーターの後藤桜子は、ケアが家族制度のもと女性に偏って担われてきた現状を指摘し、ケアリングとマザーフッドを区別することで、ケアをめぐる不均衡に疑問を投げかけます。
展覧会では、ミエレル・レーダーマン・ユケレスの《メンテナンスアートのためのマニフェスト、1969!》やマーサ・ロスラーの《キッチンの記号論》など、ケアに関する社会学や倫理研究を参考にした作品が展示されています。
特にユケレスは、家事労働を「ワーク」として等価に扱うことを提唱し、芸術と生活の境界線を曖昧にすることで、ケアの重要性を改めて考えさせてくれます。
後藤は、アートが社会を変えることはできないものの、社会に問いかけ考えるきっかけを提供すると考え、この展覧会を通して観客一人ひとりにケアについて深く考えてもらいたいと考えています。
この展覧会は、ケアを担うアーティストたちのために、美術館やアート界がどのように貢献できるのかを考える良い機会となるでしょう。
うーん、アートで社会問題を提起するのは良いですが、どうしても感情論に偏りがちではないでしょうか?もっと客観的なデータや分析も欲しいところです。
次のページを読む ⇒
フェミニズム・アートで「ケア」を再考。家事、育児、介護…社会におけるケアの価値を問い、未来を照らす。アートを通して、あなたも「つながり」を感じて。