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ヴェネチア・ビエンナーレ日本館:歴史、課題、そして未来への展望?ヴェネチア・ビエンナーレ2024と日本館の現状

1895年創設、世界最古の国際美術展、ヴェネチア・ビエンナーレ。今年のテーマは「Foreigners Everywhere」で、先住民アーティストの活躍が目覚ましい。日本は1952年から参加し、日本館は文化発信の場として重要だが、予算やアーティストへのサポート体制に課題も。2024年は毛利悠子氏の作品が注目を集め、下道基行氏ら4名のアーティストによる「Cosmo-Eggs|宇宙の卵」をテーマにした展示も。さらに、AIとの対話を試みる「中立点」をテーマにした企画も提案。現代アートの最前線を体感せよ!

ヴェネチア・ビエンナーレ日本館:歴史、課題、そして未来への展望?ヴェネチア・ビエンナーレ2024と日本館の現状

📘 この記事で分かる事!

💡 ヴェネチア・ビエンナーレは、世界で最も歴史のある国際美術展で、日本は1952年から公式参加している。

💡 先住民アーティストの台頭と、彼らの作品がヴェネチア・ビエンナーレで大きな評価を得ている。

💡 日本館は予算不足やサポート体制の強化という課題に直面しており、未来への展望を探っている。

それでは、まずヴェネチア・ビエンナーレの歴史と、日本館について詳しく見ていきましょう。

ヴェネチア・ビエンナーレの歴史と日本館

ヴェネチア・ビエンナーレはどんなイベント?

世界的な総合芸術祭

小清水先生の表現に対する考え方は、非常に興味深いですね。

作品を通して、見る人にどのような印象を与えるか、深く考えさせられます。

小清水漸オーラル・ヒストリー第回–日本美術オーラル・ヒストリー・アーカイヴ
小清水漸オーラル・ヒストリー第回–日本美術オーラル・ヒストリー・アーカイヴ

✅ 小清水先生は、物質に手を加える行為を通して、物質と人間との対峙の重要性を感じていた。従来の美術において、作品にはイマジネーションや宗教・神話などの背景が読み込まれることが多かったが、小清水先生は、そのような深読みを排除し、作品を見た時の最初の印象と最後の印象が等しく、一瞬で感じ取れる作品を目指していた。

✅ そのため、作品には目一杯手を加えながらも、その背後にある意味や深みを読み取れないように設計された。また、人間が表現行為を行うこと自体が、機械による自動的な作業と本質的に変わらないという考えも背景にあった。

✅ 小清水先生は、高速道路を運転中に一瞬で風景や標識を読み取るように、彫刻作品も瞬時に捉えられるものとして制作したいと考えていた。それは、作品に深みや物語を読み取らせるのではなく、表面的な印象を重視する、新しい彫刻のあり方を模索していたと言える。

さらに読む ⇒日本美術オーラル・ヒストリー・アーカイヴ–日本美術オーラル・ヒストリー・アーカイヴは、美術の分野に携わってきた方々にインタヴューを行い、口述史料として収集・保存している団体で、年に美術史の研究者や学芸員によって設立されました。このサイトでは、そのインタヴューを書き起こした文章を公開しています。出典/画像元: https://oralarthistory.org/archives/interviews/koshimizu_susumu_02/

なるほど、この日本館の歴史と変遷を知ることで、日本の現代美術が国際舞台でどのように評価されてきたのか、その過程が理解できますね。

ヴェネチア・ビエンナーレは、1895年にイタリア統一直後に開幕した世界で最も歴史ある国際美術展です。

当初はイタリア作家を中心とした招待制でしたが、現在では世界約90カ国が参加し、自国のパヴィリオンで独自の展示を行っています。

日本は1952年に公式参加し、1956年に完成した日本館では、斎藤義重、高松次郎、草間彌生など多くの著名なアーティストが作品を発表してきました

日本館は、2014年と2025年に改修され、現在も世界における日本の文化情報発信拠点として重要な役割を果たしています。

国際交流基金は、1976年から日本館での美術展を主催しており、専門家と協力してアーティストやキュレーターを選定し、企画から運営までを担っています。

ヴェネチア・ビエンナーレは、美術展に加え、音楽、映画、演劇、建築、ダンスなど総合的な芸術祭へと発展し、現代美術の国際展として、高い注目度と影響力を持っています。

へー、この日本館の歴史って、まるで芸術のタイムトンネルみたい! 過去の巨匠たちの作品を通して、時代の流れを感じるって素敵だね。

第60回ヴェネチア・ビエンナーレ:先住民アーティストの台頭

ヴェネチア・ビエンナーレで注目すべき点は?

先住民アーティストの存在感

アーチー・ムーア氏の作品は、先住民族の歴史と現代の課題を鋭く表現していますね。

金獅子賞受賞、おめでとうございます。

アーチー・ムーアのヴェネチア・ビエンナーレ金獅子賞受賞作、英テートと豪への収蔵が決定
アーチー・ムーアのヴェネチア・ビエンナーレ金獅子賞受賞作、英テートと豪への収蔵が決定

✅ オーストラリア館のアーチー・ムーアによるインスタレーション作品「kith and kin」が、ヴェネチア・ビエンナーレで金獅子賞を受賞し、イギリスのテートとオーストラリアのクイーンズランド州立美術館近代美術館(QAGOMA)に収蔵されることが決定しました。

✅ この作品は、先住民の歴史と人種差別、特に先住民が警察に拘束されている間に死亡したという記録を題材にしており、オーストラリアの先住民の歴史と、継続的な差別問題について深く考察する内容となっています。

✅ テートとQAGOMAは、この作品を共同管理し、2026年までQAGOMAで展示される予定です。両館は、この作品がオーストラリアの先住民文化と歴史を理解する上で重要な役割を果たすと考えています。

さらに読む ⇒(アートニュースジャパン)出典/画像元: https://artnewsjapan.com/article/2605

先住民アーティストの台頭は、現代美術における多様性の重要性を示唆していますね。

人種差別問題への深い考察も必要です。

第60回ヴェネチア・ビエンナーレは、「どこにでもいる外国人(ForeignersEverywhere)」をテーマに、11月24日まで開催中です。

今年の注目点は、先住民アーティストの存在感です。

ナショナル・パビリオンと国際展の両金獅子賞を受賞したのは、先住民族にルーツを持ち、それを作品に取り込んだアーティストでした。

また、アフリカからの参加国が過去最大となる11ヶ国に増えました。

オーストラリアのアーチー・ムーアが、ナショナル・パビリオンにおける金獅子賞を受賞しました。

ムーアの個展では、カミラロイ族とビガンブル族の血を受け継ぐ彼が、自身の系譜を6万5千年以上遡って描いたインスタレーション作品「kithandkin」が展示されています

一面黒の壁面に白いチョークで書かれた無数の名前は、ムーアの壮大な家系図を表しています。

その多くは、検死に関する書類に記された先住民族たちの名前で、床の水溜まりにより、これらの記録に近づくことはできません。

ムーアの受賞は、先住民族や彼らの歴史に対する重要な認識を促しています。

うーん、作品の内容は理解できるけど、なんか感情的になりすぎる気がするな。もう少し客観的な視点もほしいな。

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世界最大級の芸術祭、ヴェネチア・ビエンナーレ。日本館の予算問題と革新的な展示内容を解説。2024年は「宇宙の卵」がテーマ。AIとの共存も模索。