ヴェネチア・ビエンナーレ2024、テーマは「Foreigners Everywhere（どこにでもいる外国人）」とは？第60回ヴェネチア・ビエンナーレに見る、多様性と文化の交差

💡 人種差別や外国人嫌悪に対するアンチテーゼとして、国境を超えて移動した経験のあるアーティストに焦点を当てています。

💡 総合ディレクターのアドリアーノ・ペドロサは、ラテンアメリカ人として初めてキュレーターに選出され、多様性に富んだ展覧会を企画。

💡 西洋美術史に疑問を投げかけ、移民や難民など、社会的に差別の対象になってきた人々に光を当てています。

✅ 2024年の第60回ヴェネチア・ビエンナーレのテーマは「Foreigners Everywhere（どこにでもいる外国人）」で、人種差別や外国人嫌悪に対するアンチテーゼとして、国境を超えて移動した経験のあるアーティストに焦点を当てます。

✅ 総合ディレクターを務めるアドリアーノ・ペドロサは、歴史的にヨーロッパ人が務めてきたヴェネチア・ビエンナーレの総合キュレーターに、ラテンアメリカ人として初めて選ばれ、人種、ジェンダー、セクシュアリティに焦点を当てた展覧会を数多く企画してきた実績があります。

✅ ペドロサは、非欧米におけるモダニズムの歴史を探求するため、新作と旧作に特化したセクションを設け、ヨーロッパや北米以外のモダニズムをより深く理解することを目指しています。

✅ 第60回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展のテーマは「Stranieri Ovunque／Foreigners Everywhere（どこにでもいる外国人）」で、移民、外国人、難民など、社会的に偏見や差別の対象になってきた人々にスポットライトを当て、現代が抱える課題に直接対話を試みています。

✅ 今年のビエンナーレでは、ドイツ館の展示が特に注目されています。イスラエル人アーティストのヤエル・バルタナの作品「Light to the Nations（諸国民への光）」は、環境破壊と政治的破壊の危機に瀕している地球から人類を救済すべく、未知の銀河へと運ぶことを表現した宇宙船です。

✅ ドイツ館は、ジャルディーニとラ・チェルトーザ島の2つの会場に分けて展示しており、キュレーターやアーティストに多様なバックグラウンドを持つメンバーを選んでいます。展示テーマ「Thresholds（境界）」をさまざまな角度から表現しており、トルコ生まれのドイツ人であるエルサン・モンタークのインスタレーションや、イスラエル人のヤエル・バルタナの作品など、多様な作品が展示されています。