韓国美術界に刻まれた巨匠、パク・ソボ:単色画、画家の生涯と作品とは?「単色画の父」パク・ソボ、91歳で逝去。その芸術と功績を振り返る。
韓国美術界の巨匠、パク・ソボ逝去。単色画の父と呼ばれ、その作品は、朝鮮戦争の苦難を乗り越え自己を表現する手段として昇華された。海外で高く評価され、34億ウォンで落札されるなど、国際的な影響力は絶大。代表作「描法」シリーズは永遠の輝きを放つ。晩年には磁器版画とのコラボも。彼の死後も、その精神性は人々の心に残り続ける。
💡 韓国の現代美術家、パク・ソボの生涯と作品を、単色画を中心に紹介します。単色画の概念と、その芸術的価値を紐解きます。
💡 パク・ソボの生い立ち、画家としての道のり、国内外での評価、そして市場における動向を解説します。
💡 晩年のコラボレーション作品や、彼の芸術が私たちに与える影響について考察します。
本日は、韓国美術界に大きな足跡を残した、パク・ソボについて掘り下げていきます。
まずは、彼の生涯と作品について、重要なポイントを3つにまとめました。
苦難を乗り越えて:画家への道
単色画の父、パク・ソボ氏の死は何をもたらした?
韓国美術界に大きな喪失感。
画家パク・ソボが、数々の苦難を乗り越え、どのように画家としての道を歩んだのかを見ていきましょう。

✅ 韓国の現代美術家、パク・ソボが91歳で死去。単色画運動の中心人物であり、絵画を自己浄化の手段としていた。
✅ パクは1970年代に韓国で生まれた単色画運動の父と呼ばれ、晩年は自国の若手作家支援に尽力。済州島に自身の名を冠した美術館が建設予定。
✅ 光州ビエンナーレでの作品の扱いを巡り一部から批判を受けたものの、韓国美術界に多大な影響を与え続けており、その功績は計り知れないと評価されている。
さらに読む ⇒(アートニュースジャパン)出典/画像元: https://artnewsjapan.com/article/1697単色画運動の中心人物であるパク・ソボの死は、韓国美術界に大きな衝撃を与えました。
戦争や貧困といった困難を経験しながらも、自己表現の手段として絵画を選び、その才能を開花させました。
韓国の現代美術界を代表する巨匠、パク・ソボは、91歳で肺がんのためその生涯を閉じました。
彼は「単色画の父」として知られ、その死は韓国美術界に大きな喪失感を与えています。
裕福な家庭に育ったパクは、弘益大学で東洋画を学びましたが、朝鮮戦争の勃発や父親の死、北朝鮮軍への連行といった過酷な経験をしました。
これらの苦難を乗り越え、画家としての道を歩み始めました。
大変興味深いお話でした。戦争や貧困という過酷な状況下で、絵画を自己表現の手段としたというのは、とてもスピリチュアルですね。彼の内面から湧き上がるエネルギーを感じます。
革新への挑戦:アンフォルメルから単色画へ
パク・ソボ、衝撃のデビュー!何で美術界を揺さぶった?
西洋画への転向、反国展宣言、前衛美術への参加。
パク・ソボの芸術が、いかにして生まれたのか。
その変遷を追っていきましょう。

✅ 東京オペラシティ アートギャラリーで開催中の『単色のリズム 韓国の抽象』展は、20世紀後半に韓国で育まれた、欧米とは異なる特徴を持つ抽象絵画を紹介している。
✅ 展示されている韓国の抽象絵画は、日常の行為に根ざした反復と素材の親密さを特徴とし、日本による統治時代や朝鮮戦争を経て民主化に至る過酷な社会状況の中で生まれた。
✅ 近年世界的に評価が高まっている「単色画」を中心に、2013年の書籍出版や2015年のヴェネチア・ビエンナーレでの展示をきっかけに注目が集まり、日本でも実物を見る機会を提供している。
さらに読む ⇒出典/画像元: https://www.cinra.net/article/interview-201711-koreanabstractpaintingパク・ソボは、アンフォルメル絵画から単色画へと転換し、自己浄化を追求しました。
その作品は、素材の質感を活かし、精神性を表現する手段となりました。
展示会で、実物を見ることが楽しみです。
戦後、パク・ソボは西洋画に転向し、1956年には「反国展」を宣言して韓国美術界に衝撃を与えました。
その後、前衛美術団体「現代美術家協会」に参加し、アンフォルメル絵画を韓国に広めました。
1961年にはパリで開催された「世界青年画家パリ大会」で《原罪》が1等賞を受賞するなど、国際的な評価も高まりました。
1960年代後半には、韓国の伝統色と幾何学的形態を用いた「遺伝質゛シリーズへと移行し、自己浄化を目的とした単色画へと繋がっていきました。
この単色画は、絵の具を押し付けたり、紙を裂いたりする技法を用いて素材の質感を活かすのが特徴で、パクの作品は、朝鮮戦争の経験からくる精神性を表現する手段として昇華されました。
単色画への変遷は、興味深いですね。しかし、自己浄化という概念は、科学的な根拠に基づいているのでしょうか。具体的なメカニズムが気になります。
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韓国美術を世界へ導いた巨匠、パク・ソボ。その作品と市場動向、晩年のコラボまで。抽象美術の独自性と影響力を、50字で凝縮!