ターナー賞2024、現代アートは何を語る？－コミュニティ、記憶、歴史への眼差しは？2024年ターナー賞：ファイナリストたちの作品と社会への問いかけ

それでは、まず、受賞作を含むターナー賞2024の概要と、展示内容について詳しく見ていきましょう。

ターナー賞2024：社会と歴史への眼差し

4名のアーティスト、ピオ・アバド、クローデット・ジョンソン、ジャスリーン・カウル、デレーヌ・ル・バスの作品は、多角的な視点を与えてくれます。

ターナー賞」（テート・ブリテン）レポート。オリジン、アイデンティティ、コミュニティの探究（文：伊藤結希）

✅ 40周年を迎えたターナー賞の今年のファイナリスト4名（ピオ・アバド、クローデット・ジョンソン、ジャスリーン・カウル、デレーヌ・ル・バス）の展覧会がロンドンのテート・ブリテンで開催。彼らは、自身のルーツや所属するコミュニティを起点に、社会や歴史との関係性を探求している。

✅ 各アーティストは、ノミネートされた個展を一部再構成し、それぞれの出自や経験に基づいたテーマで展示を展開。ピオ・アバドは植民地時代の美術館コレクションを、ジャスリーン・カウルはスコットランドのシク教コミュニティと大英帝国の歴史を、それぞれ独自の視点で考察している。

✅ アバドは、美術館コレクションへの介入を通して過去の歴史を内省的に表現し、カウルはファウンドオブジェを用いたインスタレーションで、ミクロとマクロの視点が絡み合う展示構成となっている。

さらに読む ⇒出典/画像元: https://www.tokyoartbeat.com/articles/-/turner-prize-report-202410

展示を通して、アーティストたちは、自らのルーツや経験を基に、私たちが忘れがちな歴史的視点、社会問題を掘り下げています。

様々な解釈を促す、興味深い展覧会ですね。

世界的に有名な現代アートの賞、ターナー賞の2024年ファイナリスト4名による展覧会がテート・ブリテンで開催されました。

ファイナリストたちは、オリジン、アイデンティティ、コミュニティをテーマに、自身のルーツを基点に社会や歴史との関係性を探求しています。

彼らの作品は、ミクロとマクロの視点が絡み合い、社会や歴史への深い洞察を示しています。

この展覧会は、2025年2月16日まで開催されます。

なるほど、自身のルーツをテーマに作品を作るって、なんだか魂が震える感じがしますね！ 深い瞑想の世界に誘われそう。

ジャスリーン・カウルの挑戦：コミュニティ、記憶、そして植民地主義

植民地主義とは何か、その定義と、現代社会における影響を紐解いていきます。

植民地主義

✅ 植民地主義とは、植民地を建設し、資源を得ることを正当化する政治的イデオロギーと実践行為を指し、植民国家建設には、植民技術と技法が必要である。

✅ 植民国家は、先住民を排他的または包摂的にしながら成立する国家であり、近代の国家形態はほとんどこの性格を持つ。

✅ 植民地主義は、人種的・文化的差異に基づき被支配民族のための空間を作り出し、支配を正当化する言説装置であり、入植植民地主義のように先住民を排除することもある。

さらに読む ⇒出典/画像元: https://navymule9.sakura.ne.jp/colonialism.html

彼女の作品は、まるで記憶のパッチワークのようです。

日常の中に隠された歴史や文化を、巧みに表現しています。

身近なものから歴史を読み解く視点、素晴らしいですね。

ジャスリーン・カウルは、スコットランドのグラスゴーにおけるシク教コミュニティと大英帝国がインドに遺したレガシーを探求しました。

彼女は、ファウンドオブジェを中心としたインスタレーションで、賑やかな空間を演出し、日常の物、音、音楽を通してコミュニティと文化の継承を表現しています。

彼女の作品は、植民地主義の歴史に触れながら、人々の記憶、文化、政治に対する問いかけを行っています。

植民地主義という言葉は知っていましたが、具体的な内容や、その影響について深く考える機会になりました。歴史的視点を持つことの大切さを改めて感じます。