イヴ・クラインの芸術と精神世界を探求:金沢21世紀美術館での展示内容とは?金沢21世紀美術館で開催されたイヴ・クライン展の詳細
イヴ・クライン、37年ぶりの国内個展!鮮烈な青「IKB」を駆使した作品群から、非物質的な芸術世界へ。柔道家としての側面や、同時代のアーティストとの共演を通して、鑑賞者の想像力を刺激。埼玉県立近代美術館館長・建畠晢氏へのインタビューを通し、クラインの多面的な魅力を紐解く。現代社会への問いかけと、未来を切り開く力を与える、時代を超えた芸術体験。
💡 イヴ・クラインの代表作、インターナショナル・クライン・ブルー(IKB)を用いた作品群の展示。
💡 日本での柔道経験や、具体美術協会との交流など、彼の芸術に影響を与えた要素の紹介。
💡 非物質性、精神性をテーマに、同時代の作家や現代アーティストとの作品との比較。
本日は、イヴ・クラインの芸術世界を紐解き、展示内容やその背景にある思想について詳しく見ていきましょう。
イヴ・クラインとの出会い:青と柔道と非物質性
鮮烈な青が印象的!イヴ・クライン展のテーマは?
非物質性。鑑賞者の想像力を刺激。
まず、金沢21世紀美術館で開催された『時を超えるイヴ・クラインの想像力―不確かさと非物質的なるもの』展についてご紹介します。
37年ぶりの国内個展ですね。

✅ イヴ・クラインの回顧展以来、約37年ぶりに開催される本展は、クラインと同時期の作家や現代作家の作品を組み合わせ、物質性を超えた精神性を追求する表現を探求する。
✅ クラインが重視した「色」、特に「インターナショナル・クライン・ブルー(IKB)」や「金」をテーマにした展示や、人体測定シリーズ、具体の白髪一雄の作品など、多様な表現方法を紹介する。
✅ クラインが日本で柔道を学んだ経験から得たインスピレーションや、パフォーマンスにおける儀礼的要素の重要性など、彼の芸術活動における日本との関連性も紹介する。
さらに読む ⇒Tokyo Art Beat出典/画像元: https://www.tokyoartbeat.com/articles/-/Timeless-Imagination-of-YvesKlein-report-202210イヴ・クラインの作品と同時期の作家や現代作家の作品を組み合わせることで、物質性を超えた精神性を追求する表現を探求している点が興味深いですね。
金沢21世紀美術館で開催された「時を超えるイヴ・クラインの想像力―不確かさと非物質的なるもの」展は、37年ぶりの国内個展として、イヴ・クラインの芸術世界を多角的に紹介しました。
本展は、同時代の作家や現代のアーティストたちの作品も織り交ぜながら、「非物質性」をテーマに、鑑賞者の想像力を刺激します。
クラインは、独自の青色「インターナショナル・クライン・ブルー(IKB)」を開発し、その鮮やかな青色を駆使した作品群で知られています。
特に、人間の形を青色で表現した作品は印象的でした。
クラインはまた、柔道家としても知られ、日本に留学して黒帯を取得しています。
柔道着姿の写真や試合の映像から、柔道を通して得た経験が作品に影響を与えているのではないかという考察もなされています。
(若者)イヴ・クラインの作品を通して、目に見えない精神世界を探求するなんて、ワクワクしますね!特にIKBを使った作品は、すごく惹かれます。
クラインの精神世界を探る:青、火、空虚
クライン展、どんなテーマと作品が見どころ?
青、火、空虚…非物質性探求!草間彌生らも。
次に、展覧会で展示されている様々な作品について見ていきましょう。
イヴ・クラインの代表作を中心に、同時代の作家や現代作家の作品が並びます。

✅ 1950~60年代に活躍したイヴ・クラインの作品を中心に、同時代の作家や現代作家の作品を通して、芸術における「非物質性」を探求する展覧会。
✅ クラインの代表作「人体測定」シリーズや、具体美術協会の作家の作品、色彩や空間をテーマにした作品などを展示。また、クラインの制作に影響を与えた日本との繋がりにも注目する。
✅ 布施琳太郎やハルーン・ミルザなど、現代作家による非物質性の探求にも光を当て、サイトスペシフィックな新作も発表される。
さらに読む ⇒ファッションブランド・デザイナー情報 - Fashion Press出典/画像元: https://www.fashion-press.net/news/85393クラインの『人体測定』シリーズと具体作家・白髪一雄のアクション・ペインティングが共存する空間があるのは、面白いですね。
非物質性を表現する多様なアプローチが見て取れます。
展覧会では、クラインの代表作に加え、同時代のルーチョ・フォンタナ、ピエロ・マンゾーニ、前衛作家の草間彌生や白髪一雄、現代作家のキムスージャや布施琳太郎ら、多様な作品が展示されました。
クラインの核となる要素である青、火、音、空虚といった非物質的要素をキーワードに、その精神性や現代とのつながりを探求しています。
展示では、「精神」を象徴する金に着目した作品や、1962年のパフォーマンス《「非物質的絵画的感性領域」の譲渡》の記録写真などが紹介され、クラインの芸術における非物質性を多角的に提示しています。
「身体とアクション」では、クラインの「人体測定」シリーズと、具体作家・白髪一雄のアクション・ペインティングが共存する空間が構成され、「音楽とパフォーマンス」では、単音交響曲が紹介されるなど、クラインの芸術における多様な表現方法が紹介されました。
(大人)非物質性ですか… うーん、ちょっと抽象的ですね。科学的な根拠に基づいて説明してほしいところです。本当に何かを表現しているのか、疑問に感じます。
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イヴ・クライン《モノクロームIKB65》を、詩人・建畠晢氏の視点で読み解く。文学と美術を融合し、クラインの“青”が現代に問いかけるものとは? 芸術の深淵へ。