ゲオルク・バゼリッツの芸術とは?作品、生い立ち、表現方法を深掘り!破壊と反逆、表現の探求:ゲオルク・バゼリッツ
瓦礫の中から生まれた反逆児、ゲオルク・バゼリッツ。スキャンダルを恐れず、破壊と再生の時代精神を絵画に刻み込んだ。逆さまの絵画は、視覚を揺さぶり、新たな思考を呼び覚ます。グロテスクで壮大な表現は、社会と歴史への挑戦。挑発的な姿勢で、アート界に衝撃を与え続けたバゼリッツの軌跡を辿る。
💡 バゼリッツは、第二次世界大戦後の破壊された社会の中で、絵画に没頭し、独自の表現方法を模索しました。
💡 代表作である「さかさまの絵画」に見られるように、既成概念を覆すような大胆な表現が特徴です。
💡 国際的な評価を得て、高松宮殿下記念世界文化賞を受賞するなど、その功績は高く評価されています。
本日は、ゲオルク・バゼリッツの生い立ちから、その革新的な表現方法、そして国際的な評価に至るまでを解説していきます。
破壊からの出発
バゼリッツをスキャンダルにした作品とは?
「不道徳」とされた、初期の作品です。
ゲオルク・バゼリッツは、東ドイツで生まれ、戦後の混乱の中で芸術家としての道を歩み始めます。
初期作品は、破壊された風景や人々の姿を表現。
公開日:2019/02/12

✅ ゲオルク・バゼリッツの作品が複数点紹介されており、版画や油彩作品が含まれている。
✅ 作品には、羊や羊飼いをモチーフにしたものがあり、画家自身の姿を思わせる人物も描かれている。
✅ 作品は、バゼリッツが東ドイツから西側に移った後の創造を模索していた時期のものである。
さらに読む ⇒Toyota Municipal Museum of Art 豊田市美術館出典/画像元: https://www.museum.toyota.aichi.jp/collection/georg-baselitzバゼリッツの初期作品は、戦争の傷跡と人間の心の闇を映し出しています。
作品を通して、当時の社会状況や、人間の内面を表現しているように感じます。
ゲオルク・バゼリッツ(本名ハンス=ゲオルグ・ケルン)は、第二次世界大戦後の破壊された風景と社会の影響を受け、絵画の世界へと足を踏み入れました。
西ベルリン芸術学校で学び、1963年に最初の個展を開催しましたが、その作品は「不道徳」としてスキャンダルを巻き起こしました。
しかし、彼はその反逆精神を原動力に変え、大胆な作品を発表し続けます。
バゼリッツは、絵画、彫刻、版画、舞台芸術と多岐に渡り、国際的な評価を得るアーティストとしての道を歩み始めます。
(若者)絵画から、当時の世界情勢が感じられるなんて、すごいですね!バゼリッツさんの魂を感じます。
反逆の表現
バゼリッツを変えた「さかさまの絵画」とは?
二次元性を強調した、革新的な絵画。
バゼリッツは、1960年代に表現方法を大きく変え、逆さまの絵画という斬新なスタイルを確立します。
このスタイルは、具象から本質を見出す試みでした。
公開日:2020/10/24

✅ ドイツ人画家ゲオルク・バゼリッツの個展2つを鑑賞した記録。初期の作品から円熟期までの絵画、彫刻が展示されていた。
✅ バゼリッツは、第二次世界大戦の破壊と苦悩を経験し、社会主義思想にも反発して独自の表現を追求。逆さまの絵画で具象からモチーフの意味を取り除き、純粋な色と形に焦点を当てた。
✅ バゼリッツは、国際的な評価を得ており、日本では高松宮殿下記念世界平和賞を受賞。同時代のゲルハルト・リヒターと共に、東側のバックグラウンドを持つアーティストとして注目されている。
さらに読む ⇒欧州アートログ出典/画像元: https://euroarts.hatenablog.com/entry/2020/10/25/%E3%82%B2%E3%82%AA%E3%83%AB%E3%82%AF%E3%83%BB%E3%83%90%E3%82%BC%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%84%E5%B1%95%EF%BC%A0Michael_Werner_%26_White_Cube「さかさまの絵画」は、視覚的なインパクトが強いですね。
絵画が私たちに問いかけてくるような、そんな印象を受けました。
1960年代、バゼリッツは表現方法を模索し、新たなシリーズを次々と発表しました。
1965年から1966年には「英雄」や「ニュータイプ」と呼ばれる連作を制作し、1966年には「破損絵画」シリーズを開始します。
そして、1969年には、描かれるものと意味を切り離すために、彼の代名詞ともなる「さかさまの絵画」を初めて制作しました。
この「さかさまの絵画」は、具象的なモチーフでありながら、絵画の二次元性を強調し、鑑賞者に新たな視点を提供する革新的な試みでした。
この時期、版画作品も精力的に制作され、「パラノイア・マーチ」、「狩人」、「無題」といったエッチングやドライポイント作品が生まれました。
(大人)逆さまの絵画とは、面白いですね。しかし、それが本当に芸術としての価値を持つのか、科学的な根拠はあるのでしょうか?
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グロテスクで挑発的、壮大な芸術家、バゼリッツ。国際的な評価を確立し、教育者としても活躍。その作品は今も人々の心を揺さぶる。