Lunar Mystical Logo Menu opener

毛利悠子の個展「Compose」と「ピュシスについて」展は、どんな作品?ヴェネチア・ビエンナーレとアーティゾン美術館での個展を紹介

ヴェネチア・ビエンナーレで話題沸騰!現代美術の旗手、毛利悠子の国内初の大規模個展。石橋財団コレクションとの共演で、彼女の独自の世界観が爆発!「エラー/不制御」が生み出す、環境問題への新たな視点を体感せよ!

毛利悠子の個展「Compose」と「ピュシスについて」展は、どんな作品?ヴェネチア・ビエンナーレとアーティゾン美術館での個展を紹介

📘 この記事で分かる事!

💡 ヴェネチア・ビエンナーレ日本館で毛利悠子さんの個展「Compose」が開催されています。

💡 アーティゾン美術館では、毛利悠子さんの国内初の大規模個展「ピュシスについて」展が開催されています。

💡 両方の展覧会では、毛利悠子さんのインスタレーションや彫刻を通して、空間の潜在的な力や変化する事象が表現されています。

それでは、最初の話題に移ります。

ヴェネチア・ビエンナーレ日本館での毛利悠子個展「Compose」

2024年ヴェネチア・ビエンナーレ日本館で注目すべき点は?

毛利悠子の個展「Compose」

それでは、ヴェネチア・ビエンナーレ日本館での毛利悠子さんの個展「Compose」について詳しくご紹介しましょう。

ヴェネチア・ビエンナーレ日本館、毛利悠子「」を現地から速報レポート!
ヴェネチア・ビエンナーレ日本館、毛利悠子「」を現地から速報レポート!

✅ 毛利悠子の個展「Compose」が、第60回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展の日本館にて開催され、作家は日本館の建築や環境と対話しながら作品を制作しました。

✅ 展示の中心となるのは、毛利の代表作「モレモレ」シリーズをヴェネチア風にアレンジしたもので、水漏れの応急処置をモチーフに、水が循環するキネティックなインスタレーションとなっています。

✅ 日本館の建築設計は吉阪隆正、キュレーターはイ・スッキョンで、日本館として初の外国人キュレーターによる展示となっています。

さらに読む ⇒出典/画像元: https://www.tokyoartbeat.com/articles/-/yuko-mohri-compose-report-202404

水漏れの応急処置という日常的なモチーフに基づいた作品は、現代の気候変動問題にも繋がる深いメッセージを感じますね。

2024年のヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展が4月20日から11月24日まで開催され、日本館では毛利悠子の個展「Compose」が開催されています。

毛利悠子氏は、人間がコントロールできない事実に着目し、メディウムや構造とのネゴシエーションと小さな解決を通じて、作品を制作している。

今回、日本館のキュレーターはイ・スッキョン(マンチェスター大学ウィットワース美術館ディレクター)が務め、日本館のキュレーターを外国人が担当するのは史上初となります。

毛利氏は日本館をスタジオとして数ヶ月かけて制作を行い、吉阪隆正設計による日本館の建築や周囲の環境と対話を重ねながら、作品を制作しました。

展示の中心となるのは毛利の代表的なシリーズである「モレモレ」で、ヴェネチアならではの新しい作品として、水が循環するシステムを持つインスタレーション作品が展示されています。

古道具や家具などを駆使して作られたキネティック・スカルプチャーは、水漏れという日常的な現象を通して、現代の気候変動問題にも触れています。

毛利氏は、フルーツの選定において、展示場所近くの八百屋から季節ごとの旬なフルーツを優先的に入手すること、そして、循環というコンセプトに基づき、環境への負担を最小限にすることを心がけた。

また、フルーツの交換時期については、カビによる健康被害を考慮し、適切なタイミングで交換を行った。

今回のヴェネチア・ビエンナーレ日本館での展示では、看視員との連携が重要であった。

看視員は、作品に対する深い理解を持ち、作品が変化していく様子を細かく観察していた。

毛利氏は、看視員と信頼関係を築き、作品を共同で作り上げていった。

毛利氏にとって、作品と環境の循環は重要であり、その実現のために、周りの人々と積極的にコミュニケーションを取り、協力関係を築いている。

彼女の作品は、自然や人間社会との共存を問う、深いメッセージを私たちに投げかけている。

わあ、素敵ですね!水の循環やフルーツの交換など、環境への配慮が感じられて感動しました。

アーティゾン美術館での「ピュシスについて」展

毛利悠子展で、過去作品とどんな共演が実現した?

石橋財団コレクションとの共演

続いて、アーティゾン美術館で開催されている「ピュシスについて」展について詳しく解説します。

レビュー】「ジャム・セッション石橋財団コレクション×毛利悠子—ピュシスについて」アーティゾン美術館で来年月日まで見えない存在に意識を寄せる–美術展ナビ

公開日:2024/11/24

レビュー】「ジャム・セッション石橋財団コレクション×毛利悠子—ピュシスについて」アーティゾン美術館で来年月日まで見えない存在に意識を寄せる–美術展ナビ

✅ 「ジャム・セッション 石橋財団コレクション×毛利悠子—ピュシスについて」は、毛利悠子の国内初の大規模個展で、石橋財団コレクションとの共演を通して、目に見えないものに対する人間の感覚の変化を体験できる展覧会です。

✅ 本展では、毛利悠子が自然や本性を意味する「ピュシス」をテーマに、磁力、電流、空気など、空間の潜在的な変化を捉え、新たな知覚を促す作品を展示しています。

✅ 毛利悠子は、果物の腐敗過程を可視化したり、ベリールの海岸の音をピアノの音に変換するなど、目に見えない動きや存在に意識を向け、私たちの感覚を拡張する作品を制作しています。

さらに読む ⇒美術展ナビ出典/画像元: https://artexhibition.jp/topics/news/20241122-AEJ2519902/

目に見えない力や変化を捉えるという毛利さんの作品は、私たち自身の感覚を拡張してくれるように感じますね。

アーティゾン美術館の「ジャム・セッション」展第5回は、毛利悠子による「ピュシスについて」展。

今回の展示では、毛利悠子の過去作品が作り直され、約3000点ある石橋財団コレクションの中から厳選された作品と共演している

毛利は、収蔵庫で作品の裏側を見たり、実際に作品に触れたりすることで、新しい発見を得たという。

特にジョゼフ・コーネルの《見棄てられた止まり木》では、箱の裏側にコーネル自身の指示書きを発見し、作品に対する理解を深めた。

また、パウル・クレー《数学的なヴィジョン》と自身の《MagneticOrgan》を並べて展示することで、自分の創作の原点を見つめ直す機会になったという。

毛利は、今回の展示を通じて、現代美術とモダニズム、自身の創作とコレクション作品との共通点や差異を見出し、新しい視点を得ることができたと語っている。

興味深いですね。磁力や電流など、科学的な要素を取り入れることで、感覚を拡張する作品というのは、まさに現代アートならではだと思います。

次のページを読む ⇒

現代美術の巨匠、毛利悠子の国内初の大規模展!空間の「見えない力」を捉え、環境問題への新たな視点を提示する。