フランシス・ベーコン展とは?バリー・ジュール・コレクションから読み解く、20世紀を代表する画家の世界?バリー・ジュール・コレクションによる、フランシス・ベーコン展の魅力
20世紀を代表する画家、フランシス・ベーコン。没後20年、日本で初公開となる秘蔵コレクションから、肉声テープ、未発表素描、破壊された作品まで、その創作の秘密に迫る。身体表現を追求した画家の、知られざる姿とは?真贋を巡る議論も白熱! ベーコンの新たな世界が、今、開かれる。
💡 フランシス・ベーコンの作品に見る、人間の内面と外側の世界。
💡 バリー・ジュール・コレクションによって明らかになる、ベーコンの制作過程の謎。
💡 展覧会で展示される、ベーコンの初期作品から晩年までの変遷。
まずは、今回の記事で皆様に知っていただきたい、展覧会の重要なポイントを3つご紹介いたします。
フランシス・ベーコン:20世紀を代表する画家の世界
フランシス・ベーコン展で最も重要なテーマは?
身体表現
ベーコンの作品は、人間の内面にある不安や孤独を強烈に表現し、見る者に強烈な印象を与えます。
公開日:2023/01/24

✅ フランシス・ベーコンは、激しく大胆な筆致と生々しく不穏なイメージが特徴の20世紀を代表する英国人画家であり、鑑賞者に不安感や孤独感を与えることで知られています。
✅ 彼の作品は、十字架像、教皇の肖像、自画像、親しい友人の肖像などの人物画が多く、抽象的な描かれ方で構成され、鑑賞者との間に「へだたり」を作ります。
✅ ベーコンは、さまざまな分類を拒否し、「事実の残酷さ」を表現することに努め、現代美術の巨人の一人として名声を築き上げました。
さらに読む ⇒アートペディア出典/画像元: https://www.artpedia.asia/francis-bacon/今回の展覧会では、ベーコンの代表作から、彼の「身体」というテーマに焦点を当てた作品まで幅広く展示されます。
その表現方法の変遷を追体験できる構成になっているようです。
フランシス・ベーコンは、20世紀を代表するアイルランド出身の画家です。
ピカソと並び称されるほど世界的に活躍し、その作品は美術館や個人蔵に収蔵され、高値で取引されています。
日本では、生前の1983年以来、個展は開催されていませんでしたが、没後20年となる今回の展覧会では、ベーコンの代表作や大作を含む33点を展示し、その「世界」を紹介します。
今回の展覧会は、ベーコンにとって最も重要だった「身体」というテーマに焦点を当て、その表現方法の変遷を3章構成でたどり、さらにベーコンが同時代のアーティストに与えた影響も考察します。
展覧会は、1940年代後半の「叫び」をテーマとした作品から始まり、1960年代の身体の存在感の回復、そして1970年代以降の複雑化した身体表現へと展開していきます。
(若者)人間の内面を表現する絵画、すごく興味があります!何かに囚われたような表現が、今の自分と重なるところがあって…ぜひ行ってみたいです。
秘蔵の素描と資料が明らかに!フランシス・ベーコン展:バリー・ジュール・コレクションによる
ベーコン展で初公開された「秘密」とは?
素描や印刷物など
本書は、図録としてだけでなく、ベーコンの研究資料としても非常に価値のある一冊だと言えるでしょう。
公開日:2024/10/08

✅ 「フランシス・ベーコン バリー・ジュール・コレクションによる」は、2020年度に求龍堂から発行された、フランシス・ベーコンの展覧会公式図録兼書籍です。
✅ 本書は、バリー・ジュールによるフランシス・ベーコンへの手紙、水沢勉氏によるコレクション解説、出品リスト、ベーコンの略年譜、関連文献など、充実した内容となっています。
✅ 葉山ヴァージョンの表紙の書籍は、一般書店でも入手可能で、価格は2,500円(税込)です。
さらに読む ⇒神奈川県立近代美術館出典/画像元: https://www.moma.pref.kanagawa.jp/shop/2020_bacon_cat/今回初公開となる素描や資料からは、ベーコンの制作への情熱や、インスピレーション源を探る手がかりが得られそうです。
彼の思考に触れられるのが楽しみですね。
神奈川県立近代美術館葉山では、2021年1月9日(土曜)から4月11日(日曜)まで、フランシス・ベーコン展「フランシス・ベーコン バリー・ジュール・コレクションによる」が開催されています。
本展では、ベーコンが決して世に出すことのなかった「秘密」とされる素描や、参照していた印刷物、若き日の絵画など約130点が初公開されています。
特に注目すべきは、ベーコンが写真用のアルバムに綴じ、表紙と裏表紙に「X」のマークを描いたことから「Xアルバム」と呼ばれる一群のドローイングです。
本展では、この「Xアルバム」から11枚が展示されています。
また、ベーコンが生前、有名なミュージシャンやナチスの幹部など様々な人物の写真にドローイングを施した作品も展示されています。
これらのドローイングは、ベーコンが油彩画のインスピレーションを得ていた過程を垣間見ることができる貴重な資料です。
(大人)素描や資料が初公開されるのは興味深いですね。ただ、真贋が問われているコレクションということで、情報の信頼性には注意が必要かもしれません。
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ベーコンの創作秘話が明らかに!幻のコレクション公開。破壊された作品、肉声テープ…真贋を巡る議論も。身体表現への新たな視点も提示。30年ぶりの回顧展、見逃せない。