ドイツ写真の現在地？：『ドイツ現代写真展』を通して見える「現実」とは？ベッヒャー夫妻、タイポロジー、ドイツ写真の系譜

ベッヒャー夫妻と弟子たち：ドイツ写真の系譜と写真表現の探求

ベッヒャー夫妻の「タイポロジー」は、写真表現に大きな影響を与え、その系譜は、今もなお写真家たちに受け継がれています。

写真の奥深さを感じますね。

ドイツ現代写真展遠・近ベッヒャーの地平コロキウム▷ベッヒャー

✅ ベルント＆ヒラ・ベッヒャー夫妻は、産業建造物の写真を格子状に組み合わせる「タイポロジー」という独自の作品を生み出した。

✅ 本書はドイツを代表する現代写真作家であるベッヒャー夫妻に関する論集で、「遠・近 ベッヒャーの地平」展開催に合わせて発行された。

✅ 本書には深川雅文、ズザンネ・ランゲ、清水穣、ルペルト・プファブ、山本和弘、千葉成夫、ヴルフ・ヘルツォーゲンラートといった執筆陣による論文が掲載されている。

さらに読む ⇒川崎市市民ミュージアムオンラインショップ出典/画像元: https://www.kawasaki-museum.jp/shop/164/

「遠・近」という視点から、ベッヒャー夫妻とその弟子たちの作品を比較できるのは、興味深いですね。

写真の技術と表現の両面から、その系譜を辿れる展覧会は貴重です。

本展覧会「ドイツ現代写真展［遠・近］―ベルント＆ヒラ・ベッヒャーとその弟子たち―」は、ベルント＆ヒラ・ベッヒャー夫妻とその弟子たちの作品を展示したもので、戦後ドイツの写真の動向を包括的に紹介するものとなりました。

ベッヒャー夫妻は、産業建造物をタイポロジー（Typologie）という手法で写真に収め、写真の批評の地平を切り開きました。

彼らの精神を受け継いだ弟子たちは、カンディダ・ヘーファー、トーマス・シュトルート、トーマス・ルフなど、それぞれ独自の視点で作品を制作しています。

本展では、76点の作品が展示され、それぞれの作品がタイポロジカルに並べられることで、観る者は全体を見ようと対象から距離をとったり、細部を捉えようと対象に近づいたりする体験ができます。

この揺動の中から、芸術における写真とは何か、社会における記録としての写真とは何か、といった問題提起がなされました。

本展は、ドイツ対外文化交流研究所（ifa）所蔵作品による世界巡回展であり、日本では、川崎市民ミュージアム、栃木県立美術館、京都国立近代美術館で順次開催されました。

写真を通して、色々な人生模様が見えてくるようですね。私も、自分の人生を写真のように、色々な角度から見つめ直してみようかな。

本記事では、ドイツ現代写真の世界を垣間見ました。

写真を通して、様々な「現実」を捉え、私たち自身の視点も広げていく。

そんなきっかけになる記事となれば幸いです。