ヴェネチア・ビエンナーレ日本館:歴史、課題、そして未来への展望(?)日本館を巡る芸術と建築:予算、改修、そして多様性
世界最大級の芸術祭、ヴェネチア・ビエンナーレ。日本館は、予算不足や老朽化という課題を抱えながらも、吉阪隆正設計の歴史的建築として存在感を放つ。2024年は先住民アーティストの活躍が目覚ましく、国際的な多様性がテーマに。改修を経て再始動する日本館は、今後の飛躍を期待される。予算改善が、国際舞台での更なる活躍のカギとなる。
💡 ヴェネチア・ビエンナーレにおける日本館の歴史と、建築家・吉阪隆正による設計の詳細。
💡 日本館が抱える予算不足と、国際的な競争という課題。資金調達の重要性。
💡 日本館の建築的特徴と、改修における課題。伊東豊雄氏による修復と新たな出発。
本日は、ヴェネチア・ビエンナーレにおける日本館の歴史、直面する課題、そしてその未来について、多角的に掘り下げていきます。
ヴェネチア・ビエンナーレの歴史と日本館
ヴェネチア・ビエンナーレってどんなイベント?
世界的な芸術祭
本日は、ヴェネチア・ビエンナーレの歴史と、記念すべき最初の展示の一つである日本館についてご紹介いたします。
公開日:2023/05/19

✅ 2023年5月20日から11月26日にかけて開催される「第18回ヴェネチア・ビエンナーレ 国際建築展」の日本館展示は、「愛される建築を目指して」をテーマに、建築家・吉阪隆正の日本館そのものにスポットを当てた展覧会を開催します。
✅ 建築家、テキスタイルデザイナー、窯業家、デザイナー、編集者、金工、アニメーターなど、専門性の異なるチームメンバーが吉阪が設計した日本館建築そのものを展示物と捉え、日本館の特徴を語る上で欠かせない構造壁に投影されたアニメーション、室内に展示される模型、什器、再編集した書籍など、来場者が「愛される建築」について考えられる場を作ります。
✅ 会期中は、関係者によるトークイベントやワークショップ等を通じて、「生きた場」として日本館を育て続けることを目指し、建築を゛生き物゛と捉えることで、「建築」がもつ意味や可能性を広げていく試みとして、展覧会を育ててきました。
さらに読む ⇒出典/画像元: https://bunganet.tokyo/oh/日本館が建築そのものを展示物と捉え、建築を゛生き物゛と見なす試みは興味深いですね。
吉阪隆正氏の設計による日本館は、まさに芸術と建築の融合といえるでしょう。
1895年から2年に1度開催されるヴェネチア・ビエンナーレは、世界的に有名な芸術祭です。
国別のパビリオンやテーマ展などを通して、アートの世界が一色になる7ヶ月間のイベントです。
日本は1952年から公式参加を始め、1956年にはジャルディーニに日本館を建設しました。
日本館は、国際交流基金が運営しています。
うわー、まるで建築が呼吸しているみたい!展示を通して、建築の可能性を広げようとする姿勢、すごく共感します!
日本館を取り巻く課題:予算不足と国際的な競争
日本館の課題は何ですか?
予算不足です
日本館の運営には、予算の課題がつきものなのですね。
国際交流基金の努力にも関わらず、予算不足は大きな問題です。

✅ ヴェネチア・ビエンナーレ日本館の展示は国際交流基金が主催しているが、展覧会予算が不足しているという指摘がある。
✅ 特にアーティストやキュレーターへのギャランティが低く、近年は円安の影響で予算がさらに目減りしており、活動に支障をきたす可能性がある。
✅ 日本館の存在感を高め、アーティストやキュレーターが十分なサポートを受けられるよう、国際交流基金は展覧会予算の増額や、アーティスト、キュレーターへの適切な報酬の検討が必要である。
さらに読む ⇒出典/画像元: https://www.tokyoartbeat.com/articles/-/venezia-biennale-japan-issue-insight-202410日本館の予算やギャランティに関する問題は、アート界全体に通じる課題ですね。
円安の影響も深刻で、早急な対策が必要です。
国際的な舞台で活躍するためには、資金面の改善は不可欠でしょう。
近年、日本館では、展覧会予算やアーティストへのギャランティの少なさ、円安の影響による予算目減りなどが問題視されています。
2024年のヴェネチア・ビエンナーレでは、毛利悠子の展示に際して、大林剛郎氏が率いるファンドレイズ・チームが設立されましたが、それでも、他の国のパビリオンと比較して、日本館の予算は大幅に少ないのが現状です。
毛利氏や過去のキュレーターは、アーティストやキュレーターへの報酬が仕事量や責任に見合っていないこと、予算の増額とネットワーキングや交流に関するサポート強化を求めています。
国際交流基金の熱心なスタッフにもかかわらず、予算面での課題は、日本館の存在感を高める上で大きな障壁となっています。
今後のヴェネチア・ビエンナーレにおいて、日本館がより国際的な舞台で活躍するためには、予算面の改善が不可欠です。
予算不足が足を引っ張っているというのは、少し残念ですね。科学的な根拠に基づいた資金調達計画や、透明性の高い会計報告などが求められるのではないでしょうか。
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吉阪隆正設計の日本館、改修を経て再始動!老朽化からの再生、建築とアートの融合へ。ヴェネチア・ビエンナーレ2024、多様性とアイデンティティを探求。