ロスコの色彩世界への誘い:大規模回顧展の見どころは?パリ、フォンダシオン ルイ・ヴィトンで開催中のマーク・ロスコ回顧展
抽象表現主義の巨匠、マーク・ロスコの大回顧展がパリで開催!初期の具象画から、代名詞ともいえるカラーフィールド・ペインティングまで、115点以上の作品を通して芸術的進化を辿ります。深い色彩と透明感が織りなすロスコの世界は、見る者を魅了し、新たな発見をもたらすでしょう。初期作品から晩年の代表作まで、彼の全貌を堪能できる貴重な機会。4月2日までの開催をお見逃しなく!
💡 ロスコの初期作品から晩年の代表作まで、画業の全貌を網羅した貴重な展示。
💡 抽象表現主義の巨匠、マーク・ロスコの芸術的変遷を年代順に追体験できる。
💡 色彩と形が織りなすロスコの世界観を通して、人間の感情を探求する。
それでは、ロスコの生涯と作品について、詳しく見ていきましょう。
まずは、彼の芸術の根幹を成す、その生い立ちから紐解いていきます。
抽象表現主義の巨匠、マーク・ロスコ
ロスコの作品の特徴は?
色彩の面で埋め尽くす
マーク・ロスコの生涯と作品について、深く理解を深めることができました。
公開日:2017/02/16

✅ マーク・ロスコは、ロシア生まれのアメリカ人画家であり、抽象表現主義運動の重要な人物として知られています。彼はユダヤ系の家庭に生まれ、幼少期はロシア帝国での差別や迫害、貧困の中過ごしました。アメリカに移住後も、父を亡くし生活は苦しく、労働運動に影響を受けながら、社会正義や労働者の権利に強い関心を抱くようになりました。
✅ ロスコは、芸術家としての道を歩むことを決意し、ニューヨークのアート・スチューデンツ・リーグやパーソンズ美術大学で学びました。アーシル・ゴーキーやマックス・ウェーバーといった影響力のある画家たちと出会い、その影響を受けながら、自身の芸術表現を確立していきました。特に、ウェーバーの影響は大きく、ロスコは芸術を感情や宗教的な表現手段として捉えるようになりました。
✅ ロスコの作品は、色彩の濃淡や色面の構成を通して、人間の感情や精神的な深みを探求したもので知られています。彼は、宗教的なテーマや神秘主義的な要素を取り入れながら、独自の抽象表現を追求し、戦後アメリカの美術に大きな影響を与えました。彼の作品は、観る者の心を静かに揺さぶる、深みのある表現で知られています。
さらに読む ⇒アートペディア出典/画像元: https://www.artpedia.asia/mark-rothko/ロスコの作品は、色彩の重なりによって生まれる深みと、観る者の感情に訴えかける力強さが特徴的です。
初期の表現主義的な作品から、晩年のカラーフィールド・ペインティングに至るまでの変遷も興味深いですね。
マーク・ロスコは、抽象表現主義の巨匠として知られており、彼の作品は「カラーフィールド・ペインティング」と呼ばれるアートムーブメントに大きな影響を与えました。
彼の作品は、線や形、幾何学的な構成を用いずに、キャンバス全体を少ない色数の大きな色彩の面で埋め尽くすことを特徴としています。
ロスコは、油絵の具を水彩のように薄く溶き、何層も塗り重ねることによって深い透明感を生み出し、絵画の表面を凝視すると、最初に見えた色とは異なる色彩が浮かび上がってきます。
ロスコの作風は初期の表現主義的な都市風景から、ミルトン・エイブリーの自然画の影響を受けた色彩豊かな作品へと変化し、その後は神話や無意識の世界を探求するようになりました。
彼は精神分析理論や神話学にも没頭し、普遍的な神話のシンボルを通じて、自身の芸術的アプローチを進化させました。
ロスコの作品は、まるで瞑想しているかのように、心が落ち着きますね。彼の人生における苦悩や葛藤が、作品を通して昇華されているように感じました。
初期作品から晩年作品までたどる - ロスコの大回顧展
ロスコ展の見どころは?
全貌を網羅
ロスコの芸術的変遷を辿る、素晴らしい回顧展ですね。

✅ パリのフォンダシオン ルイ・ヴィトンで開催中のマーク・ロスコの大規模回顧展は、初期から晩年までの約115点の作品を通して、彼の画業の全貌をたどる。
✅ 本展では、具象画から抽象画へと移り変わるロスコの作品群を年代順に展示。初期の具象画にはギリシア神話に着想を得た作品や、のちの抽象画の片鱗が見られる作品も含まれる。
✅ ロスコは、アメリカ最初のキュビストのひとりであるマックス・ウェーバーやミルトン・エイヴリーといった画家たちに影響を受けながら、独自のスタイルを確立していった。特に、シュルレアリストたちの影響は、彼の作品に表現手法として見られる。
さらに読む ⇒出典/画像元: https://www.tokyoartbeat.com/articles/-/mark-rothko-report-202312初期の具象画から抽象画への移行や、晩年のカラーフィールド・ペインティングに見られる、色彩の深みと奥行きには感銘を受けます。
彼の芸術に対する探求心と、それを表現する技術に圧倒されます。
パリのフォンダシオン・ルイ・ヴィトンで開催中のマーク・ロスコの大回顧展は、ロスコの初期の具象画から晩年のカラーフィールド・ペインティングまで、彼の芸術の全貌を網羅した展覧会です。
展覧会は、1950年代に生まれたロスコの代表的なカラーフィールド・ペインティングから始まり、初期の具象画、抽象絵画への移行期の実験作品、そして晩年の作品へと、ロスコの芸術の進化をたどります。
初期の具象画は、ロスコの後の抽象画にみられる色面の組み合わせや空間分割への関心を垣間見ることができ、晩年の作品との対比によって、彼の芸術の深みを感じ取ることができます。
この回顧展では、ロスコのあまり知られていない側面も紹介されており、彼の初期の具象画や「地下鉄の駅」を題材にした作品群は、従来のロスコのイメージとは異なる、新たな発見に満ちています。
これらの作品は、ロスコの芸術が、彼の代表的なスタイルになる以前からすでに非常に豊かであったことを示しています。
抽象画って、なんだかよくわからないと思っていたのですが、ロスコの作品は、色合いの変化や配置に、ちゃんと意味があるんですね。科学的な視点から見ても、興味深いです。
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ロスコ展、パリで開催! 初期具象画から晩年抽象画まで115点。色彩と感情が織りなす芸術の軌跡を体感!「シーグラム壁画」も必見。