ドクメンタ16、揺れるアート界と複雑な問題？ドクメンタ16の選考委員会辞任と、ドイツのアートシーンにおける議論

選考委員再編成とドクメンタ16の開催に向けて

ドクメンタ16の選考委員会が再編成され、開催に向けて動き出したことは、一歩前進と言えるかもしれません。

通信アジアドクメンタ、ミュンスター、バーゼル訪問：南條史生

✅ 2017年のドクメンタ、ミュンスター彫刻プロジェクト、バーゼルアートフェアについて、アジアの視点から速報する。特に、ドクメンタとミュンスター彫刻プロジェクトが同時に開催されたこと、そしてアジアの作家が少ないことに注目する。

✅ ドクメンタは、アテネとカッセルの二都市で開催され、ドイツとギリシャの関係をコンセプトの基軸とした。しかし、EUの地域的な問題を世界最大の現代美術展のコンセプトにすることへの疑問も残る。

✅ ミュンスター彫刻プロジェクトは、空間や場の対話を楽しむことができる作品が多く、誰でも楽しめる要素を持っている。バーゼルアートフェアでは、アジアのギャラリーが減っていることが指摘され、アジアの作家は香港バーゼルで展示される傾向がある。作者は、文化の交流のためにも、アートはもっと開かれていて良いと主張する。

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新しい選考委員会のメンバー構成を見ると、過去の問題を考慮した上で、多様な視点を取り入れようとしているのが分かりますね。

今後の展開に期待したいです。

ドクメンタ16の芸術監督選考委員会が、新たに6名のメンバーを発表しました。

メンバーには、イルマズ・ズイエヴォル、セルジオ・エデルシュタイン、ンゴネ・フォール、グリディティヤ・ガウェウォン、片岡真実、そしてヤスミル・レイモンドが選ばれ、いずれも大規模なビエンナーレのキュレーション経験を持つ人物です。

今回の選考委員会には、前委員会にはいなかったドイツに拠点を置くメンバーが3名含まれており、特にイスラエル人のエデルシュタインの起用は、2022年のドクメンタ15をめぐる反ユダヤ主義の疑惑に対する配慮とも受け取れます。

2022年のドクメンタ15は、反ユダヤ的、親パレスチナ的な表現を含む作品が発表されたことで大きな論争を巻き起こしました。

さらに、昨年の選考委員の総辞職により、ドクメンタの存続が危ぶまれていましたが、運営陣は2027年開催のドクメンタ16は予定通り行われると断言しています。

しかし、開催方法については懸念の声も上がっています。

ドクメンタは、芸術監督による行動規範の作成を中止し、監督委員会を拡大する一方、専門家で構成される科学諮問委員会を新設しました。

次期芸術監督は、諮問委員会に対し、「人間の尊厳をどう理解し、それをいかにしてこの芸術祭で実現するのか」を説明することが義務付けられます。

今回の新メンバー選出について、ドクメンタのマネージングディレクターは、「専門的かつ多角的な視点をもつ新たな委員会メンバーによって、芸術監督の選定に一歩前進できたと確信しています」と述べています。

ドクメンタ16がどのような形で開催されるのか、今後の展開に注目が集まります。

人生の転機を迎えている私にとって、今回のニュースは、新たな視点を与えてくれました。困難な状況でも、前に進む力をもらえた気がします。

今回は、アート界を取り巻く複雑な問題についてお伝えしました。

様々な意見がありますが、表現の自由と多様性を尊重し、より良い未来に向けて議論を深めていくことが大切だと思います。