マリー・ローランサン、時代を超えた女性画家?ローランサンの優美な世界:知られざる魅力
パステルカラーで描かれる女性像で知られる画家、マリー・ローランサン。キュビスムの影響を受けながらも、独自の柔らかな世界観を確立し、20世紀初頭の美術界に新たな風を吹き込みました。本展では、彼女の画家としての意外な側面、キュビスム、多岐にわたる作品群、そして女性としての生き方に焦点を当てます。自立した女性たちを魅了し、時代を超えて愛されるローランサンの魅力を、ぜひご堪能ください。
ローランサン生誕140周年記念展「マリー・ローランサン―時代をうつす眼」
マリー・ローランサン展の意外な側面は?
キュビスムへの取り組み
2023年には、ローランサン生誕140周年を記念した展覧会が各地で開催されています。
アーティゾン美術館での展覧会では、キュビスム期の作品から晩年の作品まで、幅広く紹介されています。
公開日:2023/12/04

✅ アーティゾン美術館で2023年12月9日から2024年3月3日まで、「マリー・ローランサン ―時代をうつす眼」展が開催されます。
✅ 本展では、キュビスムの画家としての初期作品から最晩年の大作まで、ローランサンの幅広い活動が多角的に紹介されます。
✅ ローランサンの作品に加え、同時代の画家であるジョルジュ・ブラック、パブロ・ピカソ、藤田嗣治らの作品も展示され、比較することでローランサン作品の独自性をより深く理解できます。
さらに読む ⇒美術展ナビ出典/画像元: https://artexhibition.jp/topics/news/20231130-AEJ1664083/展覧会では、ローランサンのキュビスム画家としての側面にも注目し、初期作品やピカソらとの交流を通して、彼女の芸術性を考察しています。
また、同時代の画家たちの作品と比較することで、ローランサンの独自性を理解することができます。
2023年はマリー・ローランサン生誕140周年を記念し、日本各地でローランサンを取り上げた企画展が開催されました。
その最後を飾るのが、12月9日からアーティゾン美術館(東京・京橋)で開催されている「マリー・ローランサン―時代をうつす眼」展です。
本展では、ローランサンの3つの意外性に着目してレポートしています。
ひとつ目は、キュビスム画家としてのローランサンです。
20世紀初頭は、絵画に劇的な変化が訪れた時代で、ローランサンも初期の伝統的な画風から、キュビスムという前衛芸術運動に影響を受けた画風へと変化していきます。
展示されている初期の自画像や、ピカソやブラックらとの交流を通して生まれたキュビスム期の作品を通して、ローランサンのキュビスムへの取り組み方を考察することができます。
(女性)ローランサンの作品、優しい色合いで、見ていると心が安らぎますね。私も、自分の新しい生き方を探している最中なので、彼女の作品からインスピレーションを受けたいです。
ローランサンの多彩な芸術活動
ローランサンは絵画以外にもどんな分野で活躍した?
イラスト、デザイン、舞台芸術
ローランサンは、画家としての活動にとどまらず、イラストやデザイン、舞台芸術など、幅広い分野で活躍しました。
彼女は、時代の変化に合わせて多面的な才能を発揮したのです。

✅ マリー・ローランサンは、20世紀前半のパリのエコール・ド・パリを代表する画家であり、パステルカラーを用いた女性像で知られています。
✅ 彼女は、キュビスムの画家として活動し、恋人の詩人ギヨーム・アポリネールやピカソらとの交流を通して、独自の芸術スタイルを確立しました。
✅ しかし、第一次世界大戦の影響でフランス国外に亡命し、その後パリに戻って開催した個展で成功を収め、人気肖像画家となりました。彼女は独自の美意識に基づいた肖像画を描くことを貫き、ココ・シャネルとの確執を生むほど、強い個性を持っていたことがわかります。
さらに読む ⇒アンドプレミアム出典/画像元: https://andpremium.jp/column/kawachi-taka/marie-laurencin/ローランサンは、絵画だけでなく、イラストや舞台芸術など、様々な分野で才能を発揮しました。
特に、彼女のイラストやデザインは、当時の人々の生活に美をもたらし、大きな影響を与えました。
ローランサンは、時代の変化に合わせて画風を変え、絵画以外の制作にも積極的に取り組むなど、多面的で柔軟な才能を持つ芸術家でした。
本展では、彼女が手掛けたイラストやデザイン、舞台芸術について、原画や資料群などを用いて詳しく紹介しています。
ふたつ目は、絵画以外の多彩な作品群です。
20世紀前半になると、芸術家の活動は絵画や彫刻にとどまらず、宝飾品、挿絵、舞台衣装など、生活の中に美しいものを求めるニーズに応えるようになりました。
ローランサンも、キュビスム画家として評価を得た後、商業美術分野でも活躍し、イラストやデザイン、舞台芸術など、多様な作品を残しました。
(若者)絵画だけでなく、色々な分野で活躍していたんですね!なんだか、自分の内なる才能を色々な形で表現しているようで、すごく魅力的です!彼女みたいに、自由に表現してみたいなぁ。
ローランサンの画業と影響
マリー・ローランサンは何で知られていますか?
女性像と優しい色彩
ローランサンの展覧会では、彼女の画業を複数のテーマから紹介し、その魅力を多角的に伝えています。
初期から晩年までの作品を網羅し、同時代の画家たちとの比較も行っています。
公開日:2023/09/08

✅ マリー・ローランサンは、独自の画風を持つ女性画家で、キュビスムの影響を受けながらも、パステルカラーを用いた独自の表現を生み出しました。
✅ 本展では石橋財団コレクションや国内外の美術館から集めた約90点を展示し、ローランサンの画業を複数のテーマから紹介することで、彼女の作品の魅力を紹介します。
✅ 展覧会では、ローランサンの画業と関連する同時代の画家たちの作品を比較することで、ローランサンの作品が持つ時代背景や影響をより深く理解することができます。
さらに読む ⇒出典/画像元: https://sfumart.com/exhibition/14965/ローランサンは、女性の美しさを描き、自立した女性たちから愛されました。
彼女の作品は、絵画、版画、本の挿絵、バレエ衣装など多岐にわたり、その才能を発揮しました。
展覧会では、彼女の画業を多角的に紹介しています。
マリー・ローランサンは、20世紀前半のアート界で成功した画家であり、柔らかな色彩で女性を描いたことで知られています。
彼女の作品は、一見甘く優しい印象を与えますが、そこに見られるのは女性の支配する領域であり、男性は存在しません。
ローランサン自身もレズビアンであり、当時のパリにおけるレズビアン・コミュニティに属していました。
彼女の作品は、ガートルード・スタインやココ・シャネルなど、自立した女性たちから愛されましたが、同時に、男性コレクターも惹きつけました。
ローランサンは、50年にわたるキャリアの中で、絵画や版画、本の挿絵、バレエ衣装、装飾的なプロジェクトなど、多岐にわたる分野で才能を発揮しました。
主な展示内容は以下の通り。
序章:ローランサンの自画像群から始まり、初期のアカデミックな作品から独自の画風へと変化していく過程を辿る。
第1章:キュビスム時代のローランサン。
ピカソを描いた作品や「若い女たち」など、柔らかな曲線と特徴的な背景を持つキュビスム作品を紹介。
ジョルジュ・ブラックやピカソの作品も展示され、ローランサンの特徴が際立つ構成となっている。
第2章:ローランサンと文学。
詩人との交流や80冊以上の本の挿絵制作など、文学との関わりを紹介。
「スペイン便り」や「椿姫」の挿絵などが展示されている。
第3章:ローランサンと人物画。
ローランサンが得意とした人物画に焦点を当て、1920年代と30年代の作品を比較することで、色彩の変化に注目できる。
第4章:ローランサンと舞台芸術。
第5章:ローランサンと静物画。
終章:ローランサンと芸術。
担当学芸員は、「ピンク色ではないローランサンを見せたい。
女性画家が生きづらかった時代を生き抜いて、評価を確立したローランサンの姿を見せられたら」と語る。
(大人)彼女の作品は、確かに美しいですが、当時の社会的な背景や、女性の置かれた状況との関連性についても、もっと深く掘り下げて解説してほしいですね。
本日は、マリー・ローランサンの芸術についてご紹介しました。
彼女の作品を通して、女性の自立や美しさ、そして時代を超えた芸術の魅力を感じていただけたら幸いです。
💡 ローランサンは、キュビスムの影響を受けつつも、独自の女性像を確立し、エコール・ド・パリを代表する画家として活躍しました。
💡 彼女は、絵画だけでなく、イラストや舞台芸術など、多岐にわたる分野で才能を発揮し、多面的な芸術家として評価されています。
💡 生誕140周年を記念した展覧会では、彼女の初期から晩年までの作品が展示され、その芸術の全貌を明らかにしています。