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シュルレアリスム、日本で花開いた異形の芸術?(展覧会情報)シュルレアリスム100周年記念展、日本の画家たちの軌跡を辿る

シュルレアリスム宣言100年!板橋区立美術館で、日本のシュルレアリスムを代表する画家たちの作品約120点を展示。古賀春江、東郷青児、福沢一郎らの初期作品から、三岸好太郎、鶴岡政男らの戦後作品まで、激動の時代を駆け抜けた画家たちの軌跡を追体験。地方での広がりや社会への影響、そして未来への可能性を感じさせる、貴重な展覧会です。

戦時下のシュルレアリスム 社会への批判と重苦しさ

戦時下、シュルレアリスムはどのように変化した?

社会批判色が強くなった

福沢一郎の作品を通して、社会への批判精神やユーモアを感じることができるのは、現代の私たちにも通じるものがありそうですね。

東京国立近代美術館「福沢一郎展」シュルレアリスムの日本先駆者、戦前~戦後の社会を諷刺した約点
東京国立近代美術館「福沢一郎展」シュルレアリスムの日本先駆者、戦前~戦後の社会を諷刺した約点

✅ 2019年3月12日から5月26日まで、東京国立近代美術館で開催される「福沢一郎展 このどうしようもない世界を笑いとばせ」では、福沢一郎の作品約100点が展示され、彼のシュールでユーモアに満ちた作品を通して、社会と向き合い表現した様を現代の視点から見直します。

✅ 展覧会では、パリ留学時代の初期作品から時代順に紹介し、シュルレアリスムの影響を受けた作品から、戦争による混乱を表現した作品、晩年の作品まで、福沢一郎の多様な画業を振り返ります。

✅ 本展では、福沢一郎が社会や人間に対してどのような批評の眼を向け、ユーモアのセンスで作品化していったのか、鑑賞ワークシートを用いて謎解き気分で鑑賞できます。

さらに読む ⇒ファッションブランド・デザイナー情報出典/画像元: https://www.fashion-press.net/news/45890

戦時下のシュルレアリスムが、重苦しさを帯びていく様子は、時代背景と深く結びついているのでしょう。

福沢一郎の作品から、その変化を読み解きたいです。

戦時体制下でのシュルレアリスムの表現の変化も興味深い点です。

シュルレアリスムは、社会への批判的な視点を含みながら、重苦しさも帯びていく様子が作品から読み取れます

特に福沢一郎の《人》は、満州建国後の旅の経験を反映し、社会批判的なメッセージを強く打ち出している作品です。

社会への批判精神を持ちながら、ユーモアを忘れない姿勢に、とても共感できます。今の私自身の心境にも重なる部分があって、深く考えさせられました。

日本におけるシュルレアリスムとアブストラクト・アート 新しい表現への熱狂

戦後日本の画家は、シュルレアリスムやアブストラクトにどう影響された?

社会や内面を表現した

板橋区立美術館での展示では、シュルレアリスムとアブストラクト・アートの両方に焦点を当てているのが特徴ですね。

それぞれの影響関係についても深く知りたいです。

日本におけるシュルレアリスムとアブストラクト・アートを所蔵作品と資料で検証『もっと魅せます!板橋の前衛絵画』板橋区立美術館で

公開日:2024/08/01

日本におけるシュルレアリスムとアブストラクト・アートを所蔵作品と資料で検証『もっと魅せます!板橋の前衛絵画』板橋区立美術館で

✅ 板橋区立美術館では、8月22日から9月23日まで、「館蔵品展 もっと魅せます!板橋の前衛絵画 シュルレアリスムとアブストラクト・アート」を開催します。

✅ 本展覧会では、同館所蔵のシュルレアリスムやアブストラクト作品を通して、戦前・戦後の日本におけるこれらの芸術の影響と発展を検証します。

✅ 展示されるのは、小牧源太郎、寺田政明、井上照子、芥川(間所)沙織などの日本を代表する前衛芸術家の作品に加え、板橋区にゆかりのある画家、古沢岩美の作品や資料も公開されます。

さらに読む ⇒ぴあエンタメ情報出典/画像元: https://lp.p.pia.jp/article/news/379171/index.html?detail=true

シュルレアリスムとアブストラクト・アートが、日本の画家たちに与えた影響を、作品を通して検証するというのは、非常に興味深い試みですね。

両方の特徴を持つ作品もあるとは。

本展では、1930年代から戦後にかけて、日本の画家たちを魅了したシュルレアリスムとアブストラクト・アートを、板橋区立美術館が所蔵する作品と資料から検証します。

シュルレアリスムとアブストラクト・アートは、1930年代から40年代にかけて、留学経験者や海外から持ち込まれた作品、画集や美術雑誌などを通じて日本に紹介されました。

これまでにない表現の作品は、主に若い画家や画学生たちを熱狂させ、シュルレアリストのエルンストやダリ、アブストラクトの作品で知られるモンドリアンなどに影響を受けた作品が次々に発表されました。

なかには、両方の特徴を併せ持つ作品も生まれています。

戦争により画家たちの自由な制作は中断されますが、戦後もまた、シュルレアリスム、アブストラクト、そしてアンフォルメルの作品などに影響を受けながら、日本の社会や画家自身の内面を反映するような作品を発表し続けました。

シュルレアリスムとアブストラクト・アートって、なんだか直感で感じるものがありますよね。自分の内面と対話するような、そんな不思議な感覚を覚えます。

困難を乗り越えて シュルレアリスムの継承と現代への影響

日本のシュルレアリスムはどんな道を歩んできたの?

困難と再生の歴史

シュルレアリスムが日本に到来し、文学・美術の両面で広がっていく様子がよくわかります。

その過程で、多くの困難があったことも理解できます。

歴史】シュルレアリスムと日本

公開日:2020/05/21

歴史】シュルレアリスムと日本

✅ 西脇順三郎によるシュルレアリスム文学の紹介から始まり、1927年に詩誌「薔薇魔術学説」と「馥郁タル火夫ヨ」が日本で初めてのシュルレアリスム詩誌として発行された。

✅ 1928年には、マックス・エルンストのコラージュ作品が雑誌「山繭」に掲載され、森口多里が「アトリエ」誌上で「シュルレアリスム絵画」展のカタログを転載した。ただし、この時点ではシュルレアリスムという名称は使われておらず、フランス絵画の傾向として紹介された。

✅ 1930年代に入ると瀧口修造によるアンドレ・ブルトンの著作の翻訳や、福沢一郎の影響を受けた若手画家の登場により、シュルレアリスムは日本で本格的に広まり、1932年の「巴里東京新興美術展」ではフランスのシュルレアリスム絵画が初めて日本で展示された。

さらに読む ⇒アートペディア出典/画像元: https://www.artpedia.asia/japan-surrealism/

困難を乗り越え、戦後もシュルレアリスムが生き続けたことは、希望を感じますね。

現代アートに通じる作品があるというのも、非常に興味深いです。

福沢一郎や三岸好太郎など著名な画家の作品を含む日本のシュルレアリスム作品が展示され、その広がりを感じることができます。

しかし、古賀春江、三岸好太郎、靉光(あいみつ)など多くの画家が若くして亡くなったり、戦時中の弾圧を受けたりするなど、シュルレアリスム運動は困難な時期を経験しました。

それでも戦後に新たな潮流として生き続け、鶴岡政男、岡本太郎、山下菊二らの作品が展覧会の最後に紹介されています。

現代アートの作家さんの作品としても通用する斬新さを持つ展示作品は、シュルレアリスムが現在も生き続けていることを示唆しています

シュルレアリスムが、どのように日本に伝わり、展開していったのか、歴史的な流れを知ることができて、大変勉強になりました。作品を通して、その時代を感じてみたいです。

本日は、日本のシュルレアリスムの展覧会についてご紹介しました。

多様な作品と、その時代背景を知ることで、より深く芸術の世界を理解できると感じました。

🚩 結論!

💡 日本のシュルレアリスムは、多様な画家たちによって、独自の発展を遂げ、多様な表現を生み出した。

💡 戦時下の厳しい状況下でも、シュルレアリスムは社会への批判精神を失わず、その表現を変容させた。

💡 シュルレアリスムは、現代アートにも影響を与え続け、その精神は今も生き続けている。