社会の闇を写真で切り取る写真家たち:林田真季と千賀健史の写真展「Afterall」とは?社会問題を可視化する写真表現:林田真季と千賀健史の挑戦
社会の闇を炙り出す写真家、千賀健史と林田真季による写真展「Afterall」が京都で開催!産業廃棄物、特殊詐欺…現代社会の問題を鋭く切り取り、既成概念を揺さぶる。写真集刊行記念、KG+PICKUP公式プログラム。視覚と身体、記憶を呼び覚ます、能動的な「見ること」を体験せよ。未来は、今、あなたの行動にかかっている。
スギと向き合う 環境問題への問いかけ
林田真季、写真で訴える環境問題とは?
ゴミ問題と森林破壊、新たな現実への考察。
林田真季は、写真展「Silent Echoes of the Cedar」で、日本の森林問題、特にスギの過少利用による問題に焦点を当てます。
スギから抽出した現像液を使用するなど、写真の物質性にもこだわった表現です。

✅ 林田真季による個展「Silent Echoes of the Cedar」がhakari contemporaryで開催されます。
✅ 本展では、グローバルな森林問題とは異なる、日本で利用されない人工林における生物多様性の喪失に焦点を当て、スギから抽出した現像液を使用する写真インスタレーションを通して問題提起を行います。
✅ 4月13日と5月11日に作家による作品解説が行われます(予約不要、参加無料)。
さらに読む ⇒hakari contemporary出典/画像元: https://hakari.art/exhibitions/past-exhibitions/sec/スギから抽出した現像液を使用するなど、写真表現の新しい可能性を感じさせますね。
環境問題に真摯に向き合い、写真を通して問題提起をする姿勢は素晴らしいと思います。
林田真季氏は、資生堂ギャラリーの公募プログラム「shiseidoartegg」第17回にも選出され、個展を開催。
イギリス沿岸部のゴミ埋立地跡地、日本各地の大規模不法投棄問題に関するリサーチプロジェクトを写真作品として発表しました。
テムズ川河口などの埋立地を捉えた手彩色の大判写真など、写真表現を通して鑑賞者に新たな現実への考察を促しています。
また、林田氏は、身近な存在である「スギ」をテーマにした写真作品展「Silent Echoes of the Ceder」も展開。
日本の森林問題、特に過少利用による森林破壊に着目し、スギをモチーフに、写真技法「アンソタイプ」を取り入れるなど、スギを物質的に作品に取り込むことで、問題への直接的な関わりを試みました。
林田氏は、スギの植林という人間の自然への介入がもたらした意図せざる結果を通して、グローバルな視点と地域レベルでの複雑な現実との比較を促すことを目指しています。
スギの写真を、スギの現像液で表現するなんて、まるで自然と一体になるような感覚ですね。私も、自分の人生と向き合い、新しい表現方法を見つけたいと思っています。
展示空間が語る社会構造
写真集と空間で、あなたの視点が変わる展示とは?
視覚と身体で意味を再構築する場。
写真家・千賀健史の最新写真展「Hijack Geni」では、オレオレ詐欺をテーマに、加害者と被害者の複雑な感情を表現しています。
展示空間も鑑賞者の体験を重視した設計となっています。

✅ 写真家・千賀健史の最新写真展「Hijack Geni」が開催され、オレオレ詐欺をテーマに、3年の歳月をかけて制作された作品が展示される。
✅ 本展では、加害者と被害者の間で揺れ動く複雑な感情を表現するため、架空のポートレートや水溶紙を用いた手法が用いられている。
✅ 会期に合わせてアーティストブックの刊行や、会期初日にはアーティストトークが開催される。
さらに読む ⇒Reminders Project & Reminders Photography Stronghold出典/画像元: https://reminders-project.org/ja/kenjichiga2022/展示空間全体で一つの作品を表現しているようですね。
詐欺というテーマを、展示空間や写真、言葉を通して多角的に表現することで、見る人の意識を揺さぶるような仕掛けが施されています。
「Afterall」の展示では、千賀健史の「HIJACKGENI」と、林田真季の「BEYONDTHEMOUNTAINS」という両作家の写真集を紹介し、会場で手に取れる機会も提供します。
展示空間は、鑑賞者が空間を移動し、視点を変えることで異なる印象が生まれるよう設計されています。
作品の配置や奥行きを変えることで、視線の誘導や作品間の関係性の再認識を促し、視覚と身体が交差する場として機能することを目指しています。
展示空間には、「未来は今我々が何をするかにかかっている」という言葉が掲げられ、社会的に内面化された゛正しさ゛が個々人の価値判断を規定していることを問い直す装置として機能します。
千賀は、社会に溢れる常套句や行動を促す言葉をアスキーアートの顔とともにレシート状に印刷し、消費構造やメッセージの暴力性を可視化しました。
本展は、鑑賞者が自身の身体、感覚、記憶を通じて意味を再構築する体験を提供する場であり、能動的な「見ること」を促します。
展示の規模感や作品数の配置にも工夫が凝らされ、ある種の詐欺的な構成も取り入れられています。
日本の裏社会のビジネスモデルの変遷を、不法投棄から特殊詐欺へと移行する展示構成を通して表現しています。
展示空間全体で、社会的な構造や人間の心理を表現しているんですね。まるで曼荼羅みたいなもので、そこに身を置くことで、自分自身を見つめ直すきっかけになりそう。
アーティストトークと表現への挑戦
展示を「見る」とは?社会を語る表現の役割とは?
社会構造と自己を問い、鑑賞体験を深める。
写真家・林田真季と千賀健史は、それぞれの視点から社会問題をテーマにした写真展を開催します。
展示だけでなく、トークイベントも予定されており、表現方法や社会との関わりについて深く議論されます。
公開日:2025/04/06

✅ 写真家・林田真季は、日本のスギに焦点を当てた個展「Silent Echoes of the Cedar」を京都のhakari contemporaryで開催し、グローバルな森林問題とは異なる視点から、利用されない人工林における生物多様性の喪失を写真インスタレーションで表現します。
✅ 林田は、スギから抽出した現像液を使用し、写真の物質性と複製性を問いかけ、環境問題のローカルな視点からの再考を促します。
✅ 同時に、同じく京都で千賀健史との二人展「After All」も開催し、「特殊詐欺」と「不法投棄」をテーマにした作品を発表します。
さらに読む ⇒美術展ナビ出典/画像元: https://artexhibition.jp/topics/news/20250402-AEJ2617419/写真展とトークイベントを通して、写真表現の可能性や社会との関わりについて深く考えさせられますね。
「見る」という行為を問い直すというテーマも、興味深いです。
「Afterall」関連のトークイベントでは、千賀健史氏と林田真季氏、そしてキュレーターの後藤由美氏が登壇し、「見る」という行為を問い直します。
リサーチと制作の過程、空間設計の意図、展示空間と書籍という異なるメディアを通して「社会を語る」ことの可能性と困難について議論。
展示の基調となる「未来は今、我々が何をするかにかかっている」という視座を手がかりに、現代社会の構造変化と表現の役割についても考察します。
トークイベントは2025年5月3日(土・祝)1900~2030にRPS京都分室パプロルで開催され、参加費は無料、事前申し込みは不要です。
本展は、社会構造と自己の無意識的な関与を問いかけ、視覚だけでなく身体感覚や思考を巻き込んだ鑑賞体験を提供することを目指しています。
写真を通して、色々な問題提起をしているんですね。写真展やトークイベントを通して、さらに多くの人が問題意識を持つことにつながることを期待しています。
社会問題をテーマにした写真展は、私たちの日常に潜む問題に目を向けさせ、深く考えるきっかけを与えてくれます。
表現方法も多様で、見る人の心を揺さぶる力があります。
💡 林田真季と千賀健史は、写真を通して社会の闇を表現し、私たちに問いかけます。
💡 展示空間や写真集、トークイベントを通して、社会問題への理解を深めることができます。
💡 彼らの作品は、視覚だけでなく、感情や思考にも訴えかけ、能動的な「見ること」を促します。